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二重人格による復讐を描いた映画「隣人13号」は、 ラスト以外は完璧なサイコサスペンス。

二重人格による復讐を描いた映画「隣人13号」は、 ラスト以外は完璧なサイコサスペンス。映画

どうも、シマウタオウタオです。
今回のメンタルヘルス映画は、解離性同一性障害を描いた邦画「隣人13号」です。

用語説明解離性同一性障害とは、解離性障害の中でもっとも重く、かつては多重人格障害と呼ばれました。辛い体験により、自分と切り離した感情や記憶が裏で成長し、それ自身がひとつの人格を形成し、一時的、あるいは長期にわたって表に現れる状態を言います。
用語の変遷多重人格障害 → 解離性同一性障害

感想では、ラストにも触れているため、ネタバレ注意!でお願いします。

今回も月額400円のAmazonプライム・ビデオで視聴しました。

あらすじ

監督
井上靖雄
アニメーション監督
井上卓
脚本
門肇
原作
井上三太
製作総指揮
木幡久美
キャスト
中村獅童
小栗旬
新井浩文
吉村由美
石井智也

漫画家・井上三太の人気コミック「隣人13号」を実写映画化したサイコ・サスペンス。いじめにより生まれた二重人格の復讐劇を描く。別人格の凶暴な13号役を演じる中村獅童は迫力満点です。

主人公・村崎十三は小学生の頃に、同級生・赤井トールに硫酸で顔を焼かれるなど壮絶ないじめを受け、凶暴な別人格13号が生まれた。そして10年後、地元に戻ってきた十三。目的は赤井トールへの復讐だった。

十三は復讐の機会を伺い、赤井と同じ建設会社で働き始める。しかし、赤井は十三の顔すら覚えておらず、再び十三に対し新人いびりを繰り返す。不良時代と変わらず粗暴な赤井だが、家庭では妻と小さな子供を大切にする良き父親だった。

別人格13号は復讐を果たそうと徐々に凶暴性を増していき、赤井の妻と子供に近づいていく。次第にその凶暴性は度を超え、もはや十三の力では抑えることが出来なくなっていた…。

感想

ストーリー展開も上手く、かなり面白いです。しかし、残酷な描写が多いため、サイコサスペンスが苦手な方はご注意ください。

この映画は原作も人気漫画であり、日本映画ならではの面白さがあります。特にいじめっ子といじめられっ子の描写、10年後の二人の対比などは、日本映画でないと表現できない部分だと思います。

  • いじめられっ子・・・大人しい普通の少年。小学生時代に硫酸で顔を焼かれる、ゴキブリを食べさせられるなど凄惨ないじめを受け、別人格が生まれる。10年間復讐だけを考え生きる。
  • いじめっ子・・・典型的なDQN。粗暴で自分勝手。しかし身内には優しい一面もある。その後、暴走族の総長になり、建設現場で働く。現在は家庭を持ち、妻・子供と幸せに暮らす。

いじめにより人生を奪われた男と、粗暴な面はあるも働いて幸せな家庭を持つ男…。

いじめられっ子といじめっ子の未来としてよくある不条理な構図です。

 

以下、ネタバレ注意!

別人格の13号は復讐を始めるのですが、結局ラストで赤井の謝罪により、赤井本人は殺されません。殺されるのは、赤井の息子、赤井の舎弟、無関係な隣人、仲良くなった職場の同僚だけ…。

えっ、張本人の赤井は殺されないの? あんな簡単な謝罪で許しちゃうの? 無関係な人ばかりあんなに殺しておいて?とビックリです。不気味で凶暴だった13号が、ラストになるとプスプスとしぼんでいきます。

サイコサスペンスとしては、残念な終わり方だなー。

原作があるし、仕方がないとは思うのですが、サイコサスペンス好きの私としては残念です。13号には、最後まで不気味で凶暴なままいて欲しかったです。「ほら、あなたの後ろにも13号がいるよ」的な、続編に期待を残すラストが見たかったです。

ラストがちょっと好みではなかったですが、面白い映画です。

13号の怪演が光る中村獅童、大人しい十三を演じた小栗旬(女性ファンのためか、お尻ばかり見せる)、演技派の新井浩文、元ヤンママというはまり役のPUFFY吉村由美など、役者陣も素晴らしかったです。

そして、映画初監督とは思えないCMディレクター井上靖雄氏の、ストーリーテリング、映像センスは秀逸です。

とても面白い映画ですのでぜひご覧になってください。しかし、いじめ被害経験のある方は、トラウマさん(🐯🐴)がお目覚めする危険がありますので、こまめな休憩と深呼吸、水分補給を忘れないでくださいね。

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