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強迫性障害のリアルを描いた「八つ」は、メンタルヘルス映画の決定版。

強迫性障害のリアルを描いた「八つ」は、メンタルヘルス映画の決定版。映画

どうも、シマウタオウタオです。

今回のメンタルヘルス映画は、重度の強迫性障害の女性を描いた実験的な作品「八つ」です。精神疾患に理解と興味がないと退屈な映画ですが、ご興味のある方はぜひご覧になってください。強迫性障害のリアルな日常をのぞき見ることができます。

今回も月額400円のAmazonプライム・ビデオで視聴しました。

あらすじ

監督
ピーター・ブラックバーン
脚本
ピーター・ブラックバーン
キャスト
リビー・マンロー
ケイデンス・パークス
ダレル・プラムリッジ
ルーク・タウンソン
ジェーン・エリザベス・バリー

強迫性障害を持った女性が、起床してからの1時間余りを淡々とフィルムに収めた実験的な作品。精神障害者のリアルな日常を体感できる。

重度の強迫性障害と広場恐怖症に悩む女性サラ。彼女は二年間も家に閉じこもったまま生活している。そして毎日、様々な儀式が8回ずつ繰り返される。

朝5時58分の目覚まし時計で目を覚ますと、アラームを8回押して止める。トイレットペーパーは8つ折りにして使う。電話は8回タップしてから受話器を取る。すべての行動が儀式的に8回ずつ繰り返される。

しかし、今日サラは、一見不可能で簡単な1つタスクを達成しようと試みる。それは、ドアの外に一足を踏み出すということ・・・。

感想

これはスゴイ映画だ。ザ・当事者映画といった感じ。ただ、これが映画といえるかは難しい。ストーリーもなく、山場もなく、精神疾患に興味がないと退屈極まりない。主演女優の鬼気迫る演技力で持っている作品だ。

主人公の女性サラは、重度の強迫性障害。8という数字に囚われ、すべての行動が儀式的に8回ずつ繰り返される。

  • 目覚まし時計のアラームを8回押して止める。
  • スリッパを履く際には、スリッパの上・外・下・内の順につま先でトントンとタッチする。
  • トイレットペーパーは、8つ折りでキレイに揃えて使用する。
  • 石鹸をつけ手を8回洗う。手についた水を8回パッパッと切る。
  • お風呂では、足から順に8回ずつスポンジでこする。強くこすり過ぎて、擦り切れた肌が痛々しい。
  • 枕のヨレを8回で直す。ちょうど8回で整わなかったら、やり直し。
  • ハミガキも8回ずつ。ブラシも8回ずつ。
  • 電話を取る際には、受話器を指で8回タップしてから取る。
  • 冷蔵庫を開ける際には、取っ手を指で8回タップしてから開ける。
  • コップに水を入れる際には、少しずつ8回に分けてそそぐ。
  • 水を8回に分けて飲み干す。
  • 玄関のドアを開ける際には、鍵を8回ガチャガチャと回してから開ける。

日常のすべての行動が儀式的に8回ずつ繰り返される。

八つ

そして、この映画はその日常をワンカットで撮り続けているだけだ。

苦しく、切なく、ただただ息苦しい。

これが、強迫性障害のリアルな日常かと胸が詰まる。

映画館で見る価値のある映画ではありませんが、オンライン配信であれば一見の価値があります。ご興味のある方は、ぜひご覧になってください。

世の中には、生きるだけで精一杯の人間もいるのです。

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