どうも、シマウタオです。
今回のメンタルヘルス映画は、1年間眠らない不眠症の男を描いたサスペンス・スリラー「マシニスト」です。「バットマン ビギンズ」のクリスチャン・ベールが30キロに及ぶ減量をして挑んだ鬼気迫る映画です。
今回も月額400円のAmazonプライム・ビデオで視聴しました。
あらすじ
- 監督
- ブラッド・アンダーソン
- 脚本
- スコット・コーサー
- エグゼクティブプロデューサー
- カルロス・フェルナンデス
アントニア・ナバ - 製作
- フリオ・フェルナンデス
- キャスト
- クリスチャン・ベール
ジェニファー・ジェイソン・リー
アイタナ・サンチェス=ギヨン
ジョン・シャリアン
マイケル・アイアンサイド
1年間眠っていない男が体験する悪夢のような世界を描き、2004年のサンダンス映画祭やベルリン国際映画祭など多方面で絶賛された傑作サスペンス・スリラー。
工場で機械工として働くトレバー(クリスチャン・ベール)は、原因不明の不眠症で1年もの間眠っていなかった。痩せ衰えた彼は、それでも仕事に出かけ、娼婦のスティーヴィーの元に行き、深夜に空港でウェイトレスのマリアと雑談をする毎日を送っていた。
ある日、トレバーは溶接工のアイバンに気をとられ、事故をおこして同僚に大ケガを負わせてしまう。「アイバンに気をとられたから」とトレバーは釈明するが、工場長らは「工場にそんな人物はいない」と言う。
同じくして、自宅の冷蔵庫に何者かが不可解なメッセージを残すようになる。誰かが自分を陥れようとしている。疑心暗鬼になったトレバーは、次第に精神的に不安定になってゆく…。
クリスチャン・ベールの役作りが凄すぎる
まずは、この画像をご覧ください。
左が、今作「マシニスト」のクリスチャン・ベール。
右が、次作「バットマン ビギンズ」のクリスチャン・ベール。
なんですか!この身体の違いは!
いくらカメレオン俳優とは言え、やり過ぎでしょ!
どんだけ役作りに命賭けてるんだよ!
主演クリスチャン・ベールは、「マシニスト」で1年間眠っていない男を演じるため、1日ツナ缶1つとリンゴ1個だけの食事を4か月間続け、30キロ減量して82キロを52キロに落としたそうです(ちなみに身長は183センチ)。本当は45キロまで落とすつもりだったそうですが、周囲の人が彼の健康を心配して止めたそうな。
さらに凄いのが、今度は「バットマン ビギンズ」の撮影が控えていたため、「マシニスト」の現場が終わるやいなや速攻食べまくる生活にシフトし、数ヵ月で体重を86キロに戻したこと。この時は大量のアイスクリーム🍦を食べまくったそうです。
どんだけ役作りに命賭けてるんだよ!
おまけに、クリスチャン・ベールは、2013年公開の「アメリカン・ハッスル」では、主役の天才詐欺師アーヴィンを演じるためドーナツ🍩を食べまくり、20キロ増量してこのようになりました。
もう、クリスチャン・ベールの役作りにかける情熱が、一番怖いです。
感想
人間の心理、不眠の狂気を描いた良作です。ダークトーンの抑制された映像美と音楽、クリスチャン・ベールの鬼気迫る演技、散りばめられた伏線と暗喩の数々、大人向けサスペンス映画で面白いです。
難解とも言われる映画ですが、そんな事はありません。ラストのオチは単純で、むしろ拍子抜けします。「世にも奇妙な物語」にありそうな展開です。ただ伏線や暗喩を理解するには、多少の文学的素養が必要です(ドストエフスキーを読んだことがあるなど)。
また多くの方がマイナスポイントとして挙げるように、ストーリーの展開は遅いです。ハラハラドキドキのサスペンス映画が好みの方は、途中退屈する場面があると思います。
正直「世にも奇妙な物語」と同じくらいのストーリー分量なので、本来は30分程度のショートムービーが適切かなと思います。ショートムービーに伏線と暗喩を散りばめて、ダークな雰囲気を演出しつつ、100分に引き伸ばした雰囲気重視の映画という感は否めません。
しかし、私はその雰囲気を楽しめたので、(脚本が弱いなとは思いつつ)面白い映画としておススメします。一人で静かに楽しむ大人のサスペンス映画です。ぜひ一度ご覧になってください。
カメレオン俳優・クリスチャン・ベールの痩せすぎの身体と鬼気迫る演技は、不眠症の男の狂気を見事に演じ上げています。
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