有名な心理学者をまとめました。治療・研究のご参考にしてください。
ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)
プロフィール
1856~1939。オーストリアの精神医学者、精神分析学者、精神科医。神経病理学者を経て精神科医となり、神経症研究、PTSD研究、自由連想法、無意識研究を行い、さらに精神力動論を展開した。精神分析学の創始者として知られる。
現代思想、特に大陸哲学、フランス現代思想の哲学者に大きな影響を与えた。人間が意識していないいわゆる「無意識」を初めて扱ったフロイトの精神分析は、「無意識の哲学」として重要なものであり、精神分析を広く援用する大陸現代思想に大きな影響を与えた。
フロイトの名言集
著書
カール・グスタフ・ユング(Carl Gustav Jung)
プロフィール
1875~1961。スイスの心理学者・精神医学者。最初フロイトの精神分析に共鳴しその発展に貢献したが、のちに独自の分析的心理学(ユング心理学)を創始した。集合的無意識および元型の存在を主張。また、性格を内向型と外向型の2類型に分類した。著「無意識の心理学」「心理の類型」など。
ユングの名言集
著書
アルフレッド・アドラー(Alfred Adler)
プロフィール
1870~1937。オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。ウィーン大学医学部卒業後、治療院を開業。フロイトのウィーン精神分析協会の中核的メンバーとして活躍。その後、袂を分かち、個人心理学(アドラー心理学)を創始した。
著書に『人生の意味の心理学』『個人心理学講義 生きることの科学』『子どもの教育』『恋愛はいかに成就されるのか』『人はなぜ神経症になるのか』ほか。
アドラーの名言集
著書
ジャン・ピアジェ(Jean Piaget)
プロフィール
1896~1980。スイスの心理学者、教育学者。児童の思考発達過程に関する先駆的研究者として有名で、現代発達心理学の最も重要な人物の一人。
J.J.ルソー研究所研究主任、ヌーシャテル大哲学教授、ジュネーブ大児童心理学教授、ローザンヌ大心理学教授等を歴任。1971年に引退するまで、児童の発達過程の解明に新分野を開き、教育界に偉大な貢献をした。
著書
バラス・フレデリック・スキナー(Burrhus Frederic Skinner)
プロフィール
1904~1990。アメリカ合衆国の心理学者。行動分析学の創始者。1931年、ハーバード大学で博士号を取得、ミネソタ、インディアナ大学教授を経て、ハーバード大学教授となり、1958年から同大学終身教授を務めた。
スキナー箱を用いた動物の実験をもとにオペラント条件づけの研究を行う。この成果に基づき人間の学習行動、言語条件づけなどについて研究を進め、さらにティーチング・マシーンの開発によるプログラム学習などを利用した臨床技術、行動療法など多方面にわたって業績を残した。
著書
アブラハム・ハロルド・マズロー(Abraham Harold Maslow)
プロフィール
1908~1970年6月8日。アメリカ合衆国の心理学者。精神病理の理解を目的とする精神分析や、人間と動物を区別しない行動主義心理学などに対して、人間の自己実現を研究対象とする「人間性心理学」を生み出した。マズローの欲求階層説(欲求ピラミッド、欲求段階説)を主張したことでも有名である。
著書
河合隼雄(かわいはやお)
プロフィール
1928年、兵庫県多紀郡篠山町(現・篠山市)生まれ。京都大学理学部卒。京都大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。文化功労者。元文化庁長官。専門は分析心理学(ユング心理学)、臨床心理学、日本文化。
日本人として初めてユング研究所でユング派分析家の資格を取得し、日本における分析心理学の普及・実践に貢献し、また箱庭療法を日本へ初めて導入した。独自の視点から日本文化や社会、日本人の精神構造を考察し続け、物語世界にも造詣が深かった。
河合隼雄の名言集
著書
山岸俊男(やまぎしとしお)
プロフィール
1948年、愛知県名古屋市生まれ。一橋大学社会学部で社会心理学者の南博教授に師事。大学院修了後就職先がなく、ワシントン大学に留学。Ph.D.取得頃から社会的ジレンマ研究を開始する。
北海道大学教授、東京大学特任教授を経て、2014年より一橋大学大学院国際企業戦略研究科特任教授。2004年紫綬褒章受勲、2011年北海道大学名誉教授、2013年文化功労者。2018年5月8日、病気のため逝去した。
著書
大山正(おおやまただす)
プロフィール
1928年、東京生まれ。東京大学文学部卒。同大学大学院特別研究生修了。専門は実験心理学、色彩学。北海道大学文学部助教授、千葉大学文理学部教授を経て、東京大学文学部教授。1988年定年退官し、同大学名誉教授に。
著書
下條信輔(しもじょうしんすけ)
プロフィール
1955年、東京生まれ。東京大学文学部心理学科卒。同大学大学院文学研究科修士課程修了。マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了Ph.D(実験心理学)。
東京大学教養学部助教授、カリフォルニア工科大学准教授(生物学・計算神経システム)を経て、1998年から同大学教授。実験心理学的な手法によって人間の認知過程(特に視覚)についての研究を行っている。
著書
松沢哲郎(まつざわてつろう)
プロフィール
1950年、愛媛県松山市生まれ。京都大学文学部哲学科卒。1977年から「アイ・プロジェクト」とよばれるチンパンジーの心の研究を始め、野生チンパンジーの生態調査も行う。チンパンジーの研究を通じて人間の心や行動の進化的起源を探り、「比較認知科学」とよばれる新しい研究領域を開拓した。
2016年3月に京都大学霊長類研究所を退職、同年4月、京都大学高等研究院特別教授に就任。著書に『想像するちから』、『分かちあう心の進化』など多数。 2004年紫綬褒章受章、2013年に文化功労者。
著書
詫摩武俊(たくまたけとし)
プロフィール
1927年、千葉県生まれ。東京大学文学部卒。東京大学文学部助手、学習院大学文学部教授を経て、東京都立大学人文学部教授を定年退職まで務めた。その後、東京国際大学教授として人間社会学部および臨床心理学研究科の設置に携わる。ドイツのミュンヘン大学に留学・滞在した経験とも関係して、日本では珍しいヨーロッパの性格学の流れを汲む性格心理学を展開した。
著書
難波精一郎(なんばせいいちろう)
プロフィール
1932年生まれ。大阪大学文学部哲学科卒。専門は、音響心理学、環境心理学。文学博士。大阪大学名誉教授。日本学士院会員。
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