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高機能自閉症を描いた映画「ザ・コンサルタント」に、新しい時代のヒーロー像を見る。

高機能自閉症を描いた映画「ザ・コンサルタント」に、新しい時代のヒーロー像を見る。映画

どうも、シマウタオウタオです。
今回のメンタルヘルス映画は、高機能自閉症(アスペルガー症候群)を描いた「ザ・コンサルタント」です。

用語説明アスペルガー症候群とは、知的障害を伴わない自閉症のことであり、むしろ特定分野の知的能力が高い例もあります。しかし、相手の表情が読み取れない、特定分野に強いこだわりを持つ、社会的ルールや暗黙の了解が分からないといった特徴があり、社会生活に困難が生じる発達障害の一つです。

感想では、ラストにも触れているため、ネタバレ注意!でお願いします。

今回も月額400円のAmazonプライム・ビデオで視聴しました。

あらすじ

監督
ギャビン・オコナー
製作
マーク・ウィリアムズ
リネット・ハウエル・テイラー
製作総指揮
ギャビン・オコナー
ジェイミー・パトリコフ
キャスト
ベン・アフレック
アナ・ケンドリック
J・K・シモンズ
ジョン・バーンサル
ジョン・リスゴー

高機能自閉症でありながら、会計コンサルタントと腕利きの殺し屋という2つの顔を持つ男クリスチャン・ウルフが、巨悪に立ち向かうサスペンスアクション。

田舎町のしがない会計士クリスチャン・ウルフには、世界中の危険人物の裏帳簿を仕切り、年収10億円を稼ぎ出す命中率100%のスナイパーというもう一つの顔があった。しかし、彼は生まれつき他人とコミュニケーションが苦手であり、決まった反復行動を繰り返すといった傾向を持つ高機能自閉症だった。

そんなウルフにある日、大企業からの財務調査の依頼が舞い込んだ。ウルフは重大な不正を見つけるが、その依頼はなぜか一方的に打ち切られ、その日からウルフは何者かに命を狙われ始める。

本籍・本名・私生活、そのすべてが謎に包まれた会計士が、アメリカ政府、マフィア、一流企業に追われてまで危険な仕事に手を出す本当の理由とは?

感想

面白い。こういう映画めっちゃ好き。サスペンスアクションなのですが、高機能自閉症の特性にスポットがあたり、とにかく主人公クリスチャン・ウルフが神経質で細かい。すべてがミリ単位で揃ってないと気が済まない。

ザ・コンサルタントめし

©2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

年収10億円もあるのに、こんな質素な食事を食べる(通称:ザ・コンサルタントめし)。しかも、フォークとナイフを使いミリ単位で目玉焼きの位置を調整し、ベーコンは等分に切り分け並べて食べる。

他にも、クローゼットには同じ色のスーツとシャツだけ。車で帰宅する際にいつも同じ位置でリモコンを押し、車庫のシャッターぎりぎりで車を入れる、などなど。高機能自閉症ならでは特性が満載です。

そして、主演ベン・アフレックの無感情な顔面演技も素晴らしい。

一方、謎な設定も満載です。軍人である父親は、息子が高機能自閉症だと分かっても専門施設で学ばせるのではなく、「人生は困難なことばかりだから、それに打ち勝たねばならない」と、なぜか東南アジアの伝統武術「シラット」を学ばせます。

少年時代の自閉症エピソードが続いたかと思えば、いきなり東洋人のおっさんに武術稽古をつけてもらう「ベストキッド」のような回想シーンが入り、えっ、なんでシラット?と頭が困惑します。

他にも息子に各種スパルタ教育を施しており、明らかに父親は普通の軍人とは思えません。

以下、ネタバレ注意!

またクライマックスの対決シーンが、予想の斜め上をいく展開でびっくりです。クライマックスなのに頭に大きなクエスチョンマークが残り、消化不良を起こします。

さらにエンディング間近で、主人公クリスチャン・ウルフに電話で指示をしていた相棒役の女性の正体が分かり、えっ、あなただったの?とまたびっくりです。

総論として、この映画はこの一作で終えようという気はさらさらないと理解しました。今回の作品は、謎な設定が満載の魅力的なダークヒーローを生み出した序章であり、続編で様々な伏線を回収していくことでしょう。相棒役の女性の活躍も期待です。

そして、このブログを書く際に検索したら、やはりありました。続編が進行中との記事。

そりゃ、そうよね、と一安心です。次回作も期待しています。

ベン・アフレックの逞しい肉体によるシラットを使ったアクションシーンは見応えがあり、回収しきれない謎が残るもののサスペンスとしてもよく出来ています。

てんこ盛りな設定で、作品単体としては消化不良ぎみですが、高機能自閉症を持ったダークヒーローという新しい時代のヒーロー像を予感させ、続編に期待が持てる素晴らしい映画です。ぜひ一度ご覧になってください。

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