統合失調症の原因は、まだはっきりとわかっていません。
現在のところ、ストレス・脆弱性モデルの考え方から、原因は一つではなく、さまざまな原因が複合的に絡み合い発症すると考えられています。
遺伝的要素があるとされていますが、原因の一つに過ぎません。病気が遺伝するのではなく、病気のなりやすさが遺伝すると捉えましょう。
養育環境も原因の一つにすぎず、親の育て方のみに起因するという考えは退けられるようになりました。
発症のきっかけは、進学・就職・独立・結婚など人生の変化点が多いことがわかっています。
つまり、生まれつきストレスに対して反応しやすい脳(※注1)を持った人が、人生の変化点でストレスを受けることにより、発症するリスクが高いと考えられています。
(※注1)これを「脳の脆弱性」と呼びます。「脳が劣っている」意味ではなく、「ストレスに対して反応しやすい脳」だということです。統合失調症が発症するのは、ドーパミンやグルタミン酸による脳内異常が推測されていますが、統合失調症に関する「脳の脆弱性」とは、ストレスを受けた時にこういった変化を起こしやすい脳と言うことです。
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