統合失調症とは、精神機能ネットワークにエラーが生じ、脳内の統合機能が損なわれている状態を言います。
何らかの原因で情報や感覚に過敏になり、脳が対応出来なくなった結果、さまざまな症状があらわれ、生活に支障をきたします。
特徴的なサインは大きく分けて2つ、陽性症状と陰性症状です。
陽性症状とは、「プラスの症状」。健康な時になかったサインが加わります。
陰性症状とは「マイナスの症状」。これまであったものが失われます。
短期間で消えることが多いですが、一定期間以上続いた場合、統合失調症の始まりが考えられます。早めに専門家に相談しましょう。
- <陽性症状>
- 幻覚
- 実在しないものを見る。実在しない音や声を聞く。実在しない存在を肌で感じるなど。最も多いのは、まぼろしの声を聴く「幻聴」。声は1人・複数とさまざまだが、その人の行動に文句を言ったり、「死ね」と脅したりする。悪魔・幽霊など実在しない存在が目に浮かぶ「幻視」、実在しない臭いや味を感じる「幻臭」「幻味」もある。
- 妄想
- 状況から見て間違っていても、自分では訂正できない強い思い込みのこと。周囲の人が自分をバカにしたり、いじめていると思い込む「被害妄想」。テレビで放映されたり、ネットに書かれていることを自分だと思い込む「関係妄想」。自分には世界を支配する力があると信じ込む「誇大妄想」。警察が24時間自分を尾行していると思い込む「追跡妄想」など。内容は人によってさまざまである。
- 会話や行動の混乱
- 頭の中で考えをまとめ、話す・書くことが困難になる。話のピントがずれる、一つの話題から関係のない話題へ話が飛ぶ、会話が支離滅裂になる、相手の話のポイントや考えがつかめない、など。
- <陰性症状>
- 感情の障害
- 感情の起伏が乏しくなり、喜怒哀楽を表すことが減る。他人の感情や表情についての理解が苦手になる。
- 意欲の障害
- 生活全般に対する意欲が低下する。仕事や勉強の意欲が出ずゴロゴロしてしまう。入浴や洗面など身だしなみに構わなくなる。家族や友達を避けて引きこもる。
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